平成18年度 技術センター技術研修

技術センターは、工学部の教育・研究および学部の運営業務に関して技術的支援を行う組織であるため常に技術力向上が求められます。

そのひとつの取組みに技術研修があり、現在の技術研修は「教員が求める技術を習得するための技術研修」、「技術センターが必要と認める技術を習得するための技術研修」の二つからなります。

平成18年度に実施している技術研修は以下のとおりです。

教員が求める技術を習得するための技術研修

技術研修名 技術研修内容
走査電子顕微鏡(SEM)の利用技術 SEMを利用できるようになる。
・試料を拡大し、その画像を鮮明に捉える(導電性の高い試料に関しては倍率を上げて400nm程度まで)
・基本的な元素分析技術の習得
・基本的なメンテナンスの習得
透過電子顕微鏡(TEM)の利用技術 基本的な透過型電子顕微鏡(TEM)の操作方法、測定した結果の写真現像技術を習得する。
将来的には測定以外にも透過型電子顕微鏡の維持管理が出来るようになることを目的とする。
数値地理情報システム(GIS) GIS(数値地理情報)の知識と基礎技術の習得
・GISの構成要素を理解
・GISソフトウェアの基礎操作(地図に対し、CADを用いて座標を設定し、エクセルを用いて座標変換を行い地図にプロットしていく作業)
構造物健全度診断技術
(コンクリートの化学分析)
コンクリートの化学法による材料劣化判定
・コンクリートの化学分析(カルシウム定量分析)に基づく劣化判定法の習得
・コンクリート中の塩分量分析による劣化判定法の習得
・コンクリートの中性化深さに基づく劣化判定法の習得
構造物健全度診断技術
(コンクリートの非破壊試験)
非破壊試験によるコンクリートの材料劣化診断
・超音波や電磁波を用いたコンクリートの力学性能(強度、弾性係数等)の判定
「計測機器の操作ならびに計測法の習得」
「データ解析法の習得」
・サーモグラフィー法によるコンクリートの劣化判定
「赤外線によるコンクリート構造物の温度分布の測定法の習得」
「温度分布に基づく劣化判定法の習得」
元素分析装置の利用技術 分析装置運転技術習得のための基本原理の習得
元素分析装置を用いた有機化合物(合成有機化合物、天然物質、土壌等)の測定
分析装置のメンテナンスを行えるレベルに達成するための、分解・修復・点検技術の習得
グリッドコンピューティング 異なるドメインに属するPCをネットワーク越しに一体の仮想並列コンピュータと見なし、高性能計算環境を実現する技術するグリッドコンピューティング環境を、Globus Toolkit等を用いて構築し安定して運用を目指す。
離散事象システム開発 同じ分野で研究を行う学生のサブゼミの実施
卒業研究を実際に進めていく上でのサポート
並列プログラミング言語PERSECのインストールおよび研究上での利用可能性の検討

技術センターが必要と認める技術を習得するための技術研修

技術研修名 技術研修内容
応用物理工学実験(電気回路)研修 平成20年度以降の応用物理工学実験Ⅰ(電気回路)に対応できるための研修。トランジスタを使った増幅回路の製作等
TIG溶接による薄板の突合せ接合および隅肉接合 薄厚材のステンレス板・アルミ板の溶接条件選定
・板厚・材質・材料形状などを考慮した、電流量・パルス量・交流・MIXなどの条件をカタログから選定し実際、材料使った試作をおこなう。
・試作した材料を評価し、適正な溶接条件を選定する。
Linuxセキュリティ Linuxシステムを運用する際に必要となるシステムセキュリティ及びネットワークセキュリティ強化のための研修
PHPによるWEBアプリケーション開発 PHP言語によるアプリケーション開発技術の習得
・PHPについての基本的な部分(動作環境や文法等)
・データベース(My SQL)の習得とPHPプログラムとの連携
放電加工研修 ワイヤーカット放電加工機の保守・管理操作方法の習得
・ファナック株式会社で行われる、ファナック学校「ROBOCUT一般コース」に入学し、5日間の研修を受講